RPAコラムRPA-COLUMN
【完全版】RPAによる育児給付賃金月額証明書の月日調整
※当コラムは
育児給付賃金月額証明書の月日調整ロボット①~社労夢~
育児給付賃金月額証明書の月日調整ロボット②~社労夢~
をまとめ、ひとつで読める内容となっております。
今回のコラムでは、社労夢を使用した「育児給付賃金月額証明書の月日調整」の業務をRPAにより自動化した例をご紹介させて頂きます。
こちらの大まかな業務内容を、社労士様にお伺いしたところ
上記の画像内において、育児休業開始日前日までの賃金証明が必要。
その賃金証明の期間内に出産休業開始日の前日が含まれてない場合は修正が必要。
という内容でした。
こちらの「育児給付・月額証明書」のページの場合ですと
出産休業期間【02/08/01~02/11/08】育児休業開始日【02/11/09】
となり、育児休業開始日前日までの賃金が必要なので
賃金月額証明書の1行目は【10/09~開始前日(11/08)】
となります。
出産休業期間は賃金無しなので、2行目に欲しい内容は
出産休業期間開始日の前日07/31が含まれる【07/09~08/08】
ただ、【07/09~08/08】には出産休業期間も含まれてしまうので、
システム上では【06/09~07/08】が2行目に入力されてしまうようです。
つまり、育児休業開始日が1日であれば修正必要無し、それ以外の日付であれば修正が必要になる。ということになります。
※出産休業終了日と育児休業開始日でちょうど月が変わる
もし下記画像で、育児休業開始日が1日であれば
・育児休業開始02/11/01
・出産休業02/08/01~02/10/31(育児休業開始日の前日が出産休業終了日)
1行目 10/01~開始前日(10/31)
2行目 7/01~7/31
となり修正不要。と考えられます。
この業務を人が行っている際に
社労夢の賃金月額証明書の表は、1コマずつだとコピー(ctrl+C)ができるが、複数のコマを同時に選択できないので、1コマずつ目で見て手入力orコピー&ペーストをしている。
毎日ある業務ではないし、人間がやっても時間がかかる業務でもないが、非効率だしとても面倒なので自動化したい。
というご依頼を社労士様から頂きました。
業務を自動化する際にはまず、上記のように「どのような仕組み、ルールで作業を行っているのか」という目線でのヒアリングが必要となります。
前回の内容により、どのような作業をしたいかのヒアリングが終了したので、早速ロボットのイメージ構成に入ります。
社労夢の上記範囲内で
2~14行目をコピー&ペーストにより全ての項目を1行下にずらし(3~15行目にずらす)
空白になった2行目の月日だけをExcelで計算し、入力する形でも自動化は可能です。
ただしRPAの仕様上、処理速度や安定性等を考えると
インターネットと接続して動作している社労夢上で細々とした操作を行うよりも
オフラインでも動くExcel上で作業をした方が効率的になるのではないかと感じます。
手動で作業している際に、大半の方は経験があるかと存じますが、不意にネットが重くなる(読み込みに時間がかかる、反応しなくなる)等のケースがあるかと思います。
単純にネット速度の問題や、サーバー側の問題等、理由はいくつかあるのですが
RPAの場合、Web上の動作を指示する場合には必ずと言っていいほど「待機」の機能を使用します。
Web操作をなるべく使用せずに待機の指示が少なく済む方が、処理速度も上がる為に効果的ではないかと感じます。
上記の理由により、日付を計算する為に以下のようなExcelシートを作成いたしました。
今回のロボットは、こちらのExcelを使用して日付の計算を行うことで、スムーズな動作で業務自動化が実現可能となりました。