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RPAによる公文書取得の自動化③

投稿日:2020-12-24
RPAによる公文書取得の自動化③~社労夢~

こんにちは。社労士事務所RPA研究会事務局です。

本コラムでは、社労夢による公文書取得ロボットを作成する際に使用した、
これまでのコラムでは触れていない RPAの機能(エラー検知) について解説いたします。


「RemoteApp」画面で先に進まない問題

社労夢を使用中、API接続の際に表示される「RemoteApp」という画面で、
「接続」をクリックしても次へ進まず、もう一度押さないと接続されない
といったケースが度々発生しました。

当コラムにたどり着く前に、

  • RPA なんで止まる

  • RPA 使えない

  • RPA 社労夢 動かない

  • RPA 社労夢 無理

といったキーワードで検索されていないでしょうか。

この問題を安定して解決するには、少し「コツ」が必要です。

単純に「画像クリック」や「画像待機(現れるまで)」だけで対応しようとすると、
タイミングが合わなかった場合に エラーとなってロボットが停止してしまいます。

そこで、今回は EzRobotの 「エラー検知」機能 を使用しました。

※2020年12月時点での内容になりますので、今後のアップデートにより仕様は変更になる可能性もございます。


エラー検知(try / catch / finally)の仕組み

「エラー検知」を選択すると、以下のような枠組みが作られます。

  • try 開始

  • catch

  • finally

  • try 終了

イメージとしては、

  • try開始

    • A

  • catch

    • B

  • finally

    • C

  • try終了

という流れで、

  1. まず Aを実行

  2. Aの実行中にエラーが発生したかどうかで、その後の動きが変わる

という仕組みです。

  • エラー発生時

    • Aを中止し、B → C を実行

  • エラーなし

    • A → C を実行

この構造を使うことで、
「うまくいかなかったときにだけリトライする」といった
柔軟なロジックを組むことができます。


実際の組み方(社労夢 API接続の例)

今回のケースでは、以下のように設定しました。

  • try 開始

    • API社労夢ボタンをクリック

    • 接続ボタンが現れるまで待機

    • 「接続」をクリック

    • メニュー画面が現れるまで待機

  • catch

    • API社労夢ボタンを再度クリック

    • 接続ボタンが現れるまで待機

    • 「接続」をクリック

    • メニュー画面が現れるまで待機

  • finally

    • (必要に応じて後処理)

  • try 終了

このように組み込むことで

もし正常に読み込まなかった場合でも、自動的に再度API接続の動作を行う

という処理が可能になりました。

 

単純な待機やクリックの繰り返しだけでは不安定だった箇所も、

エラー検知を使った「リトライ付きのロジック」にすることで、

安定稼働に近づけることができます。

 

次回コラムへ


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