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【コラムまとめ】RPAによる公文書取得の自動化~社労夢~
投稿日:2021-03-10

こんにちは。社労士事務所RPA研究会事務局です。
今回は社労夢を使用した公文書取得のロボットを例に
RPAの組み方や考え方について解説いたします。
※当コラムは
RPAによる公文書取得の自動化①
RPAによる公文書取得の自動化②
RPAによる公文書取得の自動化③
RPAによる公文書取得の自動化④
RPAによる公文書取得の自動化⑤
を全てまとめ、ひとつで読める内容となっております。
非常に人気の高いロボットで、すでに複数の社労士事務所様にご活用いただいております。
公文書取得ロボットが「第一選択肢」になり得る可能性
■公文書取得のような発生頻度の高い業務を自動化することで
「作業時間短縮による業務負担軽減」という効果を得やすい
■効果を得やすい業務から自動化することでスタッフの協力体制も作りやすい
公文書ダウンロードのロボットは、
社労士事務所の業務をRPAで仕組み化していく際の、
第一選択肢になり得るテーマではないでしょうか。
取得したあとには、たとえば次のような処理が続きます。
-
リネーム
-
フォルダ振り分け
-
返戻があった際の担当者への通知
-
顧問先へのメールやチャットの下書き作成
-
PDFの印刷
-
XML → PDF変換
これらの一連の流れもロボットに含めて自動処理することが可能です。
事務所によって、
-
どのタイミングで何を保存するか
-
どのフォルダ構成で管理するか
といった「微妙な業務フローの違い」がありますので、
各事務所ごとの運用に合わせた内容でロボットを作成することが前提となります。
専用ソフトを“使いこなす”ことも業務改善の鍵
ほかの業務内容をヒアリングする際にもよく感じるのですが、
「意外と、普段使用しているソフトを使いこなせていない」
という印象を持つ場面が少なくありません。
今回を例に挙げると、
「社労夢に、そんな使い方や機能があったとは知らなかった。これは便利ですね。」
といったご反応をいただくことがあります。
すでに導入済みの専用ソフトの機能を最大限活用することでも、
人が担当する作業時間はさらに削減できます。
次回はRPAそのものの内容から少し離れて、
「これは便利」
と反応をいただいた、
社労夢の活用例・機能の一部をいくつかご紹介させていただきます。
送信案件一覧画面での便利な機能
■ 公文書保存未完了のみ表示
「送信案件一覧」画面にある
[公文書保存未完了のみ表示] のチェックボックスを使用することで、
公文書保存が未完了のものだけを絞り込んで表示できます。
※書類一覧の設定で
「送信案件一覧の[公文書保存完了]に『済』と表示する」
にチェックを入れている場合、
「済」となっているものは「公文書保存未完了のみ表示」で
一覧に出てこなくなります。
■ 検索結果ファイル出力(CSV出力)
画面左下にある [検索結果ファイル出力]ボタン をクリックすると、
検索結果を CSV形式で出力 することができます。
RPAで公文書取得ロボットを組む際には、
このCSVをExcelで開き、
「どの案件のどの公文書を取得するか」を整理するベースとして
活用することができます。
■ 表示項目の編集
「表示項目の編集」から、
-
表示したい項目
-
非表示で構わない項目
をカスタマイズできます。
RPAで扱う際に必要な情報だけを表示させることで、
画面確認の手間を減らしつつ、ロボット側の判定もシンプルにできます。
■ 「状況」と日付の関係
「状況」が手続終了になった案件については、
申請日が半年前であっても「手続終了時点の日付」が基準になります。
この仕様を理解しておくと、
「いつの手続き分まで対象とするか」をRPAで判定する際の
ロジック設計に役立ちます。
書類一覧画面での便利な操作
■ キーボードによるチェックボックス操作
「書類一覧」画面の [選択] 欄にあるチェックボックスは、
マウスクリックだけでなく キーボード操作でもチェックできます。
-
対象の行にカーソルを合わせた状態で SPACEキー:チェック/解除
-
TABキー/SHIFT+TABキー:左右の移動
この仕様を知っておくと、
RPAでキーボード操作をメインにしたシナリオを組む場合にも
動作が安定しやすくなります。
■ 公文書ファイル名は手続きごとに固定
公文書ファイル名は、
手続きごとに決まった数字(名称)が付与される仕様になっています。
一定の規則でファイル名が決まるため、
RPA側でも
-
種別ごとに判別
-
保存先フォルダを振り分け
といった処理がしやすくなります。
専用ソフトの仕様を知ることも“業務効率化”の一部
普段の業務の中では、
ここまで細かい仕様を意識する場面は少ないかもしれません。
しかし、各ソフトの仕様・特徴・機能を理解し活用することで、
RPAで指示する工程を省略し、よりスマートにロボットを組めるようになります。
便利な機能を使いこなすことも、
立派な業務効率化の一手です。
人間が行う作業時間は、とても貴重なリソースです。
>>>>>>>>>>>>>>>ロボットの作成と同時に、専用ソフトの新しい使い方を発見できると、
今後も手動で行う業務の改善にもつながっていきます。
さて、続いては
社労夢による公文書取得ロボットを作成する際に使用した、
これまでのコラムでは触れていない RPAの機能(エラー検知) について解説いたします。
「RemoteApp」画面で先に進まない問題
社労夢を使用中、API接続の際に表示される「RemoteApp」という画面で、
「接続」をクリックしても次へ進まず、もう一度押さないと接続されない
といったケースが度々発生しました。
当コラムにたどり着く前に、
-
RPA なんで止まる
-
RPA 使えない
-
RPA 社労夢 動かない
-
RPA 社労夢 無理
といったキーワードで検索されていないでしょうか。
この問題を安定して解決するには、少し「コツ」が必要です。
単純に「画像クリック」や「画像待機(現れるまで)」だけで対応しようとすると、
タイミングが合わなかった場合に エラーとなってロボットが停止してしまいます。
そこで、今回は EzRobotの 「エラー検知」機能 を使用しました。
※2020年12月時点での内容になりますので、今後のアップデートにより仕様は変更になる可能性もございます。
エラー検知(try / catch / finally)の仕組み
「エラー検知」を選択すると、以下のような枠組みが作られます。
-
try 開始
-
catch
-
finally
-
try 終了
イメージとしては、
-
try開始
-
A
-
-
catch
-
B
-
-
finally
-
C
-
-
try終了
という流れで、
-
まず Aを実行
-
Aの実行中にエラーが発生したかどうかで、その後の動きが変わる
という仕組みです。
-
エラー発生時
-
Aを中止し、B → C を実行
-
-
エラーなし
-
A → C を実行
-
この構造を使うことで、
「うまくいかなかったときにだけリトライする」といった
柔軟なロジックを組むことができます。
実際の組み方(社労夢 API接続の例)
今回のケースでは、以下のように設定しました。
-
try 開始
-
API社労夢ボタンをクリック
-
接続ボタンが現れるまで待機
-
「接続」をクリック
-
メニュー画面が現れるまで待機
-
-
catch
-
API社労夢ボタンを再度クリック
-
接続ボタンが現れるまで待機
-
「接続」をクリック
-
メニュー画面が現れるまで待機
-
-
finally
-
(必要に応じて後処理)
-
-
try 終了
このように組み込むことで
もし正常に読み込まなかった場合でも、自動的に再度API接続の動作を行う
という処理が可能になりました。
単純な待機やクリックの繰り返しだけでは不安定だった箇所も、
エラー検知を使った「リトライ付きのロジック」にすることで、
安定稼働に近づけることができます。
今回は、社労夢による公文書取得ロボットの中で使用している
少し複雑な「繰り返し処理」 について解説いたします。
繰り返し機能そのものについては、過去にも触れましたが
今回のロボットでは 「繰り返しの中に繰り返しを入れる」 構成を採用しています。
言葉だけ聞くと難しそうに感じますが、
公文書取得の実務をイメージしながら見ていくと、
それほど複雑な考え方ではありません。
繰り返し①:公文書保存「未完了」の案件を順番に処理
まず、送信案件の中から
「公文書保存未完了のみ」
を検索結果として絞り込み、
その結果を 上から順番に処理していく繰り返し を組みます。
ここで行っていることは、ざっくり言うと次のとおりです。
-
「公文書保存未完了のみ」を表示
-
その検索結果を CSVで抽出
-
抽出結果を元に、上から順番に案件を処理
つまり、
検索結果の上から順番に繰り返し
= 公文書保存未完了のものを、保存し終わるまで繰り返し
というイメージになります。
繰り返し②:1つの手続きの中で、複数の書類を判定
次に、繰り返し①の中側で、もうひとつの繰り返し処理を行います。
1件の手続き(1つの送信案件)に対しては、
公文書・関連書類が 複数届く 場合があります。
-
書類一覧画面で、その手続きに紐づく書類が一覧表示される
-
一覧にある書類を上から順番に見ていき、
「保存する/保存しない」を判定する必要がある
この「書類一覧の1件1件に対して判定していく」部分で
繰り返し② を使用します。
全体構造:繰り返しの中に繰り返し
大枠だけをロボットの処理として書き起こすと、次のような構造になります。
-
「公文書保存未完了のみ」を検索結果として表示
-
繰り返し① ~開始~
-
検索結果をCSVで抽出
-
繰り返し② ~開始~
-
各書類について「保存する/保存しない」を判定
-
保存対象は、指定のフォルダへ保存
-
-
繰り返し② ~終了~
-
-
繰り返し① ~終了~
ポイントは、
-
繰り返し①:
「未完了の手続き」を 案件単位 で順番に処理 -
繰り返し②:
各案件の中に含まれる複数の書類を 書類単位 で順番に処理
という 二重構造 になっている点です。
「保存する/保存しない」の判断
どの書類を保存するか・しないかについて
具体的にどんなロジックで判定しているかの「種明かし」については、
ここでは詳しく書くことができませんが、
実際のシナリオをご覧いただくと
「なるほど、こうやって判断させているのか」
と感じていただけるのではないかと思います。
※本コラムの内容は、2020年12月時点でのシナリオ構成です。
今後さらに洗練されていく可能性が高いことをあらかじめご了承ください。
「他のRPAではできない」と言われた内容を実現
実は今回ご紹介した動作は、
ヒアリングを行った社労士事務所様が、
他RPAソフトの担当者から「できない」と言われていた内容だったそうです。
おそらく、
RPAソフト内の機能だけで完結させようとした結果、
「できない」という判断になったのではないか
と推測しています。
多機能なRPAであればあるほど、
「RPAの機能だけでなんとかしよう」と考えてしまいがちです。
しかし、RPAの本来の強みは
PC上のいろいろなツールを組み合わせて使えること
にあります。
一見すると難しそうな処理も、考え方ひとつで
実はシンプルなロジックで実現できるケースが少なくありません。
ある程度ロボット作成に慣れてくると、
「どうやったら、この業務をRPAで実現できるだろう?」
と考えている時間そのものが、
楽しくなってくる方も多い印象です。
「RPAでは無理」と諦める前に
「RPAでは組めない」と諦めてしまった業務も、
視点を少し変えれば、
意外とシンプルな方法で解決できる可能性があります。
-
RPA本体の機能
-
Windows内のその他ツール
-
既存システム側の仕様
これらを組み合わせて検討することで、
実現できるパターンが広がります。
もし、
「うちの業務はRPAでは無理と言われた」
といったお悩みがありましたら、
一度ご相談いただければと思います。
最後に、
公文書取得ロボットで
「公文書を保存した“その後”の作業」まで自動化する例をご紹介いたします。
RPAによる公文書取得の自動化①で触れた内容を
ピックアップして詳しく記載したものになります。
公文書取得はあくまでスタート地点であり、
その先の業務もロボットにつなげることで、
さらに大きな業務削減効果が期待できます。
① 返戻・コメント通知の自動化
公文書と一緒に、返戻やコメント通知が届くことがあります。
これらは、
-
再申請が必要
-
内容修正が必要
といった「早く対応したい情報」ですので、
担当者ができるだけ早く気づける仕組みが重要です。
公文書取得ロボットの後段に、
-
返戻・コメントの有無を判定
-
あった場合のみ担当者へ通知
というロボットをつなげることで、
より“生産性の高い”ロボット構成にすることができます。
通知方法は、
-
EzRobotの「メール通知」機能
-
チャットワークなど外部ツールへの通知
など、事務所の運用に合わせて選択可能です。
② 公文書の印刷・PDF変換
顧問先へ提出するために、
-
XML形式のファイルをPDF化して保存する
-
紙に印刷してファイルに綴じる
といった運用をされている事務所様も多いかと存じます。
公文書取得ロボットで保存したフォルダから
対象の公文書を順番に取り出し、印刷やPDF変換を行う
という流れを組むことで、
この部分もロボットに任せることができます。
③ ファイル移動(ローカル → 共有サーバー)
社労夢では、公文書の保存先として
Cドライブなどのローカルフォルダしか指定できないため、
-
顧問先ごとにフォルダを作り、あとから整理する
-
社員全員で見られるよう、共有サーバーへ移動する
といった運用をされている事務所様がほとんどです。
ここで、
ローカルの保存フォルダ → 共有サーバーの顧問先別フォルダ
へ自動で振り分ける「フォルダ移動ロボット」を作っておくと、
非常にスムーズに運用できます。
②の印刷/PDF変換ロボットが完成していれば、
-
印刷またはPDF変換
-
変換済みファイルをローカルから共有サーバーへ移動
という一連の流れをロボットに任せることも可能です。
④ 顧問先への送信
手続き完了のお知らせと同時に、
公文書を顧問先へ送付している事務所様も多いかと思います。
②・③のロボットが完成していれば、
-
送信先リスト
-
送信文面テンプレート
を用意することで、
顧問先へのメール・チャット送信をロボットに行わせることができます。
もし、
「テンプレート文章でそのまま送りたくない」
という場合には、
-
ロボットには「下書き保存」までさせる
-
最後の送信ボタンだけ人間が確認して押す
といった運用も可能です。
利用するメールソフトやチャットツールは問いません。
送信画面を操作できるものであれば、基本的にRPAで対応可能です。
⑤ お知らせ・案内メールの自動送信
毎月1回など、定期的なお知らせメールや案内を
顧問先に送っている事務所様もいらっしゃいます。
④の「顧問先への送信ロボット」があれば、
この仕組みを応用することで、
-
毎月のお知らせ
-
キャンペーン案内
-
年末調整や年度更新のご案内
といった「顧問先への一斉送信業務」も
自動化することが可能です。
「顧問先に何かを送る」という業務は、
基本的に同じロボットを“使い回す”ことができます。
EzRobotは社労士事務所向けに、非常に導入ハードルの低い製品となっております。
- 初期費用0円(導入費用・追加費用・解約費用等一切無し)
- 契約は月毎更新(年間契約等の縛り無し)
- 社労士様特価あり(詳しくはお問い合わせください)
- 無償フルサポート(web会議やチャット、電話等の全てのサポートが追加料金無し)
- 簡単な操作性(PCスキルが低くても、操作が可能です)
- 無料トライアル(無料期間中に自動化を実現させ、効果を体感可能です)
- 専任RPAエンジニアがサポート対応(社労士業務の自動化経験が豊富です)
少しでも興味を持って頂けましたらお気軽にお問い合わせください。
一般企業の業務自動化にも対応しています
中小企業RPA研究会と同様のご案内が可能です。
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